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税についての作文

 中学生の「税についての作文」募集事業は、租税教育推進の一環として、次代を担う中学生に対し、正しい税知識の普及促進を図ることを目的に、北区納税貯蓄組合連合会及び王子税務署の主催で実施しています。今回は1千689点の応募がありました。その中から北区長賞、北区教育長賞を受賞した2作品を紹介します。

問 収納推進課収納係 TEL (3908)1124

北区長賞
「過去、今、未来の税のあり方」 飛鳥中学校 三年 新谷高士

 昔も今も、世界中のほとんどの憲法に明記されている義務がある。それは「納税の義務」だ。エジプトでクフ王が後世にも残るあの巨大なピラミッドを作った時代も、中国で始皇帝が乱戦の大陸を統一した時代も、フランスでルイ十六世が国王裁判で死刑判決を受けた時代にも決まって納税の義務があった。なぜだろうか。答えは簡単だ。必要だったからだ。どの時代も国を治め文明を発達させるには税金が必要不可欠だったのだ。だが、今の日本とは決定的に違うところがある。それは税の使い方の公平さ。
 今の日本は極めて裕福な社会だ。のどが渇いたならば蛇口をひねればいい。知識がほしければ図書館に行けばいい。健康で文化的な最低限度の生活ができないなら生活保護を受ければよい。だが私たちにはその素晴らしさがわからない。先にも述べたがフランスの絶対王政の時代平民が死ぬ思いで納めた税金の使い方は公正なものであったか、否である。ほんの一握りの裕福な人間が至上の生活をし、大半の平民は苦しい思いをした。そんな彼らの思いを私たちは体験することができない。たぶん、彼らの誰もが今の日本の世のような公平な社会を夢見ただろう。
 約792万円この数は日本の抱える借金を日本の総人口で割った数である。日本人一人当たりの借金ともいえる。では、なぜこのような借金が出てきてしまったのだろうか。国民の健康を守ったり、生活が苦しい人を助けたりするのに使うお金を社会保障費という。病気の治療や介護にかかるお金、高齢者が受け取る年金などがそれにあたる。高齢者の割合が大きくなっている日本では、この社会保障費が増え続けていて、一見公平そうに見えるこの社会にも問題はたくさんある。私たちの理想とする社会は実現できているようで実際はできていないのかもしれない。たとえば、未婚化や少子化など、若い世代が家庭や子供を持てないという現象がその問題に当てはまるだろう。お年寄りなど上の世代を大切にすることはもちろん大事なことだ。しかし、税金は、すべての世代に平等に配分されるべきで、ある世代だけに有利な状況は、どうしても不平等な気持ちを生じさせてしまうだろう。そのような意味で、次世代を担う若い世代も納得するような税金の使い方を目指してほしい。現代社会の人はもちろん、今後より公平な社会を作るためには、個々人がその立場に応じた税金を納め、できる限り平等に、そして公平に使うことはとても重要だ。
 納税が始まった遙か遠い古代から、これから作られる未来の社会にとって、私たちが納める税金とその正しい使い方は、永遠のテーマの一つであり、そのかけがえのない税金を正しく使える人間でありたい。
 
北区教育長賞
「税金で出来ること」 王子桜中学校 三年 小山もえ

 自分は税金のおかげで何かが出来ている、と感じたことがあるだろうか。少なくとも私には無かった。昨年の八月までは。
 縁の無いものに感じていた。学年が変わり教科書が配布されると、「この教科書は、これからの日本を担う皆さんへの期待をこめ、無償で支給されています。大切に使いましょう。」という文字を見て「税金納めるのは大変そうだな。」などと思うだけで当たり前にそれを使用していた。
 そんな私の考えが変わったのは、昨年の八月に北区の海外派遣に参加したからだ。始めは海外に行きたいという意識だけだったが、選考、研修と経験していくうちに自分は区の代表、更には国の代表としてアメリカに行くんだという考えが芽生えていた。北区ではこの海外派遣事業を派遣生の体験を国際理解に役立てることを絶対条件とした上で費用は北区教育委員会が負担してくださっている。ということは、私は北区民の方々が支払う税金によって海外へ行き生活する、ということだ。とても光栄である一方、代表として期待に応えなければならないのだと自覚し、とても緊張した。実際にこの海外派遣を通して、かけがえのないアメリカ人の友人をつくることが出来たり、自らの将来の目標を見つけることが出来たり、とやるべきことは達成できた。私はこの時初めて税金が自分たちのために使われたありがたみを感じた。
 しかし考えてみれば私たちの身近に税金が使われている場面はたくさんあった。王子桜中学校の新しい校舎。これは北区の事業によって改修されたものだ。先程挙げた教科書も同じである。その他にも図書館や病院といった公共施設など、挙げればきりがない。これらのありがたみを忘れている人が増えているからこそ、日本人の税金に対するイメージがあまり良いとは言えないのだと思う。現に税率が高いヨーロッパの国の人々は、自分たちの生活が豊かになるのであれば高い税率も厭わないのだそうだ。私も海外派遣や日々の充実した教育制度を経験して、私の後輩や未来の子どもたちも私がしたような豊かな体験が出来るのならば税金を払っても良いと思った。このような考えの人が増えてほしい。そうすれば税率が上がることに不満を言う人も、いつか自分のために使われると思えばむやみに文句を言わなくなるのではないだろうか。
 そして今回税金について色々調べたが私には理解するのが難しいものも多数あった。日本が更に豊かになるために、これから税金についてしっかりと勉強し、大人になって税金をきちんと納められるようになりたい。

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